コロナ禍の就職活動で重要視した“将来性”。
自身ができる提案の幅の広さも機械商社を選択した理由。

学生時代から、自分の行動に対して評価されることや人として必要とされることにやりがいを感じることが多かったので、モノを売る仕事より、中立の立場で仕切る商社を志望していました。また、機械は、新しいモノ・商品が生まれ続ける限り必要になるものなので、新しいものをずっと見ていられるという将来性もあって興味を持ちました。というのも、ちょうどコロナ禍での就職活動だったので、企業によっては採用が無いところもあり、時代の流れを受ける商材もあるのだなと痛感しまして…。働くのであれば、そういった影響を受けにくいところで社会人経験をたくさん積みたいという思いがありました。

機械の知識や語学スキルはない状態で入社しましたが、1年目の社内研修が充実していたので非常に助かりました。ビジネス法務や貿易実務、ビジネス会計といった必要知識も入社後の研修で学びました。配属後は、OJTとして指導社員につき、そこから1年間一緒に働くという流れでした。指導社員のスタンスによると思うのですが、私の場合はまずひと通りの作業を見せていただき、半年経ったころから「これはもう1人でいけるからがんばってみて」と任せてもらう部分が増えていきましたね。

いまは、納入した機械のアフターフォローやお客様が希望する機械の仕様検討、納入時・修理の立ち会いなどを行っています。私が担当しているのは、機械メーカーもお客様も国内です。アフターフォローに関しては1人で作業を行いますが、機械本体の納入・打ち合わせに関してはまだ先輩にフォローしていただきながら、というところが多いです。

伊藤忠グループだからこそできる大きな仕事と
現場とのコミュニケーションで感じるやりがい。

いままででいちばんやりがいを感じたのは、老朽化して突然故障した機械の中古機を1ヶ月半で納入し、現場の方の反応を見て、自分の行動がだれかのためになったと実感したときです。いま、部品が不足している影響もあり、ひとつの機械を納入するまでは1年以上時間がかかるのが基本なんです。部品不足でないときも、約半年はかかります。ただ、お客様の工場の生産を動かすためには、故障したからといってそんなに待っていられない、中古機でもいいからとりあえず入れたいという要望を受けまして。中古機械を扱う業者の方やメーカーの方に問い合わせをして、短期間で納入できる商品を見つけました。普段、打ち合わせをするのは工場の管理側の方が多いのですが、中古機の納入の際に、現場で働いている方々から「あぁ来てよかった」と言っていただき、自分の仕事が現場のためにもなったと感じられました。いつも間接的には聞いていましたが、現場の声を直接聞いたことで、ふだんの仕事のモチベーションにもつながりましたね。

“伊藤忠”グループという名前のおかげもあり、1年目から日本を代表する大手企業とお取引ができることにもおもしろさを感じます。お取引先の方々にも「伊藤忠さんね」と、すぐ覚えていただけるので、名前のすごさを感じます。大企業のいろいろな部署と関わっているので、納入している台数もものすごく多く、アフターフォローの流れだけでもかなり経験を積めました。それに、機械という大きなものを取り扱っているので、取引金額も大きいんです。大きなものを売るために、お客様と密にやり取りし、メーカーさんと一緒にアプローチをして、その結果つかんだ金額と思うと達成感も大きいです。

お客様との関係性を構築して、いろいろな相談を
受けられる、頼りになる“自分”になりたい。

2年目になり、いろいろなお話をお客様とできるようになり、少しずつ関係性を築けているように感じます。とはいえ、先輩方に比べるとそういう密なお客様がまだ少ないので、もっと数を増やしていきたい、というのが直近の目標です。過去の担当の方を見ていると、「一緒に乗り越えてきた場数が違うな」と、今の自分の関係性との違いをすごく感じるので、もっと経験を積みたいと思います。密な関係を築ければ、いただけるお仕事の大きさも変わってくると思うんです。私はまだ、機械を1台入れるかどうかで先輩のフォローが必要な状況ですが、将来的には数台とかいろんな設備を込みで提案できるようになりたいです。

まわりは、海外駐在に興味をもつ人も多いですが、私自身はお客様との関係を構築していきたい気持ちが強いので、そんなに希望はないです。ただ、国内メーカーにはないものが海外にはあるので、国内のお客様への新規提案ができたらいいなという点では興味がありますね。そのために、語学はもっとがんばらないといけないなと思っています。

それと、働くなかで「もっと情報のキャッチ力をあげたいな」と思うようになりました。例えば、世の中に出回っている新しいものって、それを作る数年前から計画がされていて、そのための機械をどこかが納入して…いろいろな話がどこかでされているわけじゃないですか。そういう、未来に起きうることや動向をいち早くキャッチできると、大きい話に寄与できるのかなと感じています。最先端のものに関われるのはおもしろそうですし、それで会社の将来性も広がっていくのかなと思います。

※この記事は2022年12月のインタビュー当時の内容となります。